2023年6月22日の取引終了時点で久しぶりに米国VIブル(UVXY)が併合されました。
本記事では、併合に伴いどのような影響があるのかを確認していきます。
米国VIブルの併合とは
どのような場合に併合されるのか
米国VIブルはコンタンゴによる減価の影響で以下のチャートの通り時間経過と共にどんどん価格が下がっていきます。
減価が続くことで、「いずれ価格が0になるのでは?」と思いますが、ある程度価格が下がった段階で今回のように併合が行われます。
価格が0に近くなる度に併合が行われるため、価格の下落が継続されることになります。
過去の併合
今までに行われた併合は以下の通りです。
日付 | 比率 | 併合時の 終値 |
---|---|---|
2012年3月8日 | 1:6 | 16.79 |
2012年9月7日 | 1:3 | 11.58 |
2013年6月10日 | 1:10 | 6.16 |
2014年1月24日 | 1:4 | 19.42 |
2015年5月18日 | 1:5 | 8.45 |
2016年7月25日 | 1:5 | 6.03 |
2017年1月12日 | 1:5 | 6.17 |
2017年7月17日 | 1:4 | 8.18 |
2018年9月18日 | 1:5 | 7.83 |
2021年5月25日 | 1:10 | 4.09 |
2023年6月22日 | 1:10 | 1.98 |
2015年以降は10を切ったあたりで併合されています。
米国VIブルの併合に伴う影響と対応
価格とボラティリティへの影響
併合されることにより、比率に応じて1枚あたりの価格が上昇します。
例)価格が5.00の時に1:5の併合が行われた場合、併合後の価格は25.00になる。
また、併合されることによる価格の変動率は変わりませんが、基準となる価格が高くなるため、同じ変動率でも値動き自体は大きくなります。
保有建玉への影響
併合に伴い、保有している建玉は一度すべて決済され、併合の比率に応じて自動的にポジションが構築されます。
例)売りポジションを7枚保有している時に1:5の併合が行われた場合、併合前の5枚分が併合後は1枚となり、併合前の余りの2枚分は決済されたままになる。
併合の比率に合わなかった分は強制決済されてしまうため、それが気になる人は事前に併合比率に合うようポジションを追加するか、自分のタイミングで決済しておくことが良いかと思います。
今回の併合は1:10なので、ポジション数を合計して10で割り切れない分は決済されることになります。
資産額への影響
資産額は価格と建玉数で決まります。
併合に伴い、比率に応じて価格は上昇し、建玉数は減少しますので、差し引き変更はないため資産額に影響はありません。
例)価格5.00の時に1:5の併合が行われた場合で、保有ポジション数5枚、ドル/円レート100円の場合の併合前後の資産額は以下の通りになります。
併合前
資産額
= 価格(5.00) × 保有ポジション数(5枚) × ドル/円レート(100円)
= 2,500円
併合後
資産額
= 価格(5.00 × 比率:5) × 保有ポジション数(5枚 ÷ 比率:5) ×
ドル/円レート(100円)
= 価格(25.00) × 保有ポジション数(1枚) × ドル/円レート(100円)
= 2,500円
まとめ
米国VIブル(UVXY)は価格が10を切ったあたりで併合されます。
併合に伴い、比率に合わせて価格は上昇し、建玉数は減少します。
価格や建玉数の変化はありますが、資産額への影響はありません。
なお、併合の比率に合わない分のポジションは強制決済されてしまうため、気になる人は事前にポジション数を調整しておくと良いと思います。
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