簡単にVIX指数への投資を行う方法として、以下の記事でもお伝えしてきたように米国VI、米国VIブル、米国VIベアというそれぞれ異なる特徴を持った銘柄があります。
本記事では、各銘柄のおすすめ投資戦略、向いている投資スタイルについてご紹介します。
各銘柄のおすすめ投資戦略、投資スタイル
米国VI
米国VIはGMOクリック証券で取り扱いのあるVIX指数関連銘柄の中で最も安定感のある銘柄です。
同様の値動きをするVIX先物のチャートは以下になります。
米国VIの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIでのおすすめ投資戦略
平時は10~20程度で安定し、金融不安発生時に急騰する銘柄になりますが、過去の傾向から急騰時の上昇の程度もある程度予想しやすいため、基本的には、ロスカットされない程度に証拠金を用意した上でショートポジションを保有し、コンタンゴによる価格調整額を受け取り続ける戦略が有効です。
米国VIショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
米国VIに向いている投資スタイル
ロスカットを避けるための証拠金を検討しやすいため、可能な限りリスクを排除した投資を行いたい人に向いています。
また、毎月確実にもらえる訳ではありませんが、平均すると価格調整額を受け取り続けることができるため、インカムゲインを狙った投資を行いたい人にも向いています。
米国VIの注意事項
単月で見ると価格調整額は支払いになる場合もあり、大きな金融不安発生時には予想以上に大きな支払いが発生する場合があります。
また、過去の傾向からロスカットされないための証拠金の検討はしやすいですが、投資の世界に確実なものはないため注意は必要です。
米国VIブル
米国VIブルは、GMOクリック証券で取り扱いのあるVIX指数関連銘柄の中で最も取り扱いが難しい銘柄になりますが、リスクを受容し、うまく取引を行うことができれば圧倒的な魅力を持った銘柄です。
同様の値動きをするUVXYのチャートは以下になります。
米国VIブルの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIブルでのおすすめ投資戦略
長期チャートで値動きが見えない程に減価し続ける銘柄ですので、ショートポジションを保有して下落によるキャピタルゲインを狙う戦略が有効です。
VIX指数が急騰した際に取引規制がかかることもありますが、米国VIよりは早く解除されるため、取引規制の解除を待ってショートするのも有効です。
米国VIブルのショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
米国VIブルに向いている投資スタイル
減価のスピードが速いため、リスクととってでも利益を最大化したい人に向いています。
また、米国VIのような価格調整額の受け取り等はないため、キャピタルゲインを狙った投資を行う人に向いています。
米国VIブルの注意事項
金融不安発生時の急騰時に、過去のデータからある程度の予想を行うことはできますが、VIX短期先物指数の推移次第になるため、どこまで上昇するか予想するのが非常に困難なため、長期的な目線ではロスカットのリスクがついて回ります。
また、減価することによる利益であるため、ショートポジションを保有し続けたままの場合、時間の経過とともに利回りは減少してしまうため、利回りを維持するためにはロスカット値を都度調整の上、ショートポジションを増やしていく必要があり、手間がかかります。
VIX指数急騰時の取引規制については、規制される機会が多いためベストなタイミングではショートポジションを追加できないことが多いです。
米国VIベア
米国VIベアは基本的に右肩上がりとなるためわかりやすい銘柄ですが、過去に実際に90%以上の下落という事態も発生しているため、取引を行う際にはリスクを認識する必要があります。
米国VIベアの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIベアでのおすすめ投資戦略
わかりやすく右肩上がりしていく銘柄ですので、ロングポジションを保有して価格上昇によるキャピタルゲインを狙う戦略が有効です。
また、ロングポジションになるため、ロスカット値を可能な限り下げてレバレッジを1倍近くにすることで、ロスカットのリスクをほぼゼロにすることができます。
なお、VIX指数が急騰した場合でも取引規制が行われることは稀なため、継続して取引を行いやすい銘柄になります。
米国VIベアを使用したVIX指数のショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
米国VIベアに向いている投資スタイル
米国VIベアも米国VIブルと同様に価格調整額の受け取り等はないため、キャピタルゲインを狙った投資を行う人に向いています。
また、他の銘柄とは異なりロングポジションを保有する戦略が有効であるため、ショートポジションを持ちたくない人にも向いています。
米国VIベアの注意事項
ロングポジションを保有する際にロスカット値を可能な限り下げることでロスカットのリスクをほぼゼロにすることができますが、極端な下落が発生すると銘柄自体が消滅(早期償還)され、その時点で決済されてしまう可能性があります。
実際に米国VIベアが90%以上下落したVIXショックの際は、米国VIベアの参照原資産であるSVXYは早期償還されずに生き残りましたが、他の同様のETNでは早期償還されてしまった銘柄もあるため、実際に発生する可能性のあるリスクとして注意する必要があります。
まとめ
各銘柄を比較表で表すと以下のようになります。
銘柄 | リスク | 難易度 | リターン | 取引規制 |
---|---|---|---|---|
米国VI | 小 | 小 | 中 | 長期間規制されたことがある |
米国VIブル | 中 | 大 | 大 | やや多い |
米国VIベア | 中 | 小 | 中 | 少ない |
私はリスクを極力減らした状態で取引を行うスタイルですので、私と同様の取引を行う方には米国VIをおすすめします。
米国VIに取引規制がかかっている場合は、米国VIブルでの取引を行い、米国VIブルも取引規制がかかっている場合には米国VIベアで取引を行う形が良いかと思います。
なお、上記はあくまで私のスタイルに合わせたおすすめになりますので、各銘柄の特徴をつかんだ上で各自の投資スタイルに合わせて取引を行う銘柄を選択していただければと思います。
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米国VI
米国VIの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
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米国VIブル
米国VIブルの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIブルのショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
米国VIブルのロスカットレートの目安を、以下の記事で更新しています。
米国VIベア
米国VIベアの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIベアを使用したVIX指数のショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
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