以下の記事では米国VIショート戦略を深掘りしてご紹介しましたが、その中で短期決済予定の場合のロスカットレート参考値についても記載しました。
本記事は「おまけ」として、もしロスカットレートを短期決済予定の場合の参考値を使用した場合、利回りはどのようになるのか等を考察してみたいと思います。
※本記事の内容はあくまで「おまけ」の考察です。興味本位の考察であり、実際に本内容で運用を行うことは私としてはリスクが大きいと考え、短期以外ではおすすめするものではありません。
おさらい
短期決済予定の場合のロスカットレート参考値
米国VIのヒストリカルデータを年単位にまとめた表を再掲します。
年 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 高値日付 | 関連する事象 |
---|---|---|---|---|---|---|
2016年 ※7月から |
17.18 | 23.44 | 12.04 | 15.12 | 2016年11月9日 | - |
2017年 | 14.84 | 16.46 | 10.25 | 11.45 | 2017年4月12日 | - |
2018年 | 11.45 | 32.63 | 10.35 | 24.15 | 2018年2月5日 | VIXショック |
2019年 | 24.16 | 25.86 | 13.76 | 14.60 | 2019年1月2日 | 世界同時株安 |
2020年 | 14.59 | 80.02 | 12.80 | 23.61 | 2020年3月18日 | 新型コロナウイルス パンデミック |
2021年 ※2月まで |
23.44 | 36.07 | 22.47 | - | 2021年1月27日 | - |
2020年、2021年の新型コロナウイルスによるパンデミックの影響を除外すると、2018年のVIXショックによる32.63が高値になります。今回の夢のある考察では、そこから少し余裕を持たせた上でキリの良い値として以下に決定します。
・ロスカットレート:40.00
参考値での運用結果を試算
各種前提条件
試算にあたり、各種値は「
【深掘り】年間利回り10%超え!米国VIのショート戦略について
」と同じく、以下の前提で進めたいと思います。
・価格調整額(月額平均):
約1,021円
・価格調整額(年額平均):約12,252円
・建単価:19.61
・ドル/円レート:112.66
参考値での利回り計算
ここまでの条件をもとに利回りを計算していきます。
・ロスカットレートまでの米国VIの変動幅
= ロスカットレート(40.00) - 建単価(19.61)
= 20.39
・拘束証拠金
= { (建単価(19.61) × 20% +
ロスカットレートまでの米国VIの変動幅(20.39) } × ドル/円レート(112.66) ×
取引単位(10倍)
=約27,390円
※厳密にはもう少し異なる計算になりますが、概算として便宜上上記で計算したいと思います。
・月間利回り
= 価格調整額月額(1,021円) ÷ 拘束証拠金(27,390円)
= 約3.73%
・年間利回り
= 価格調整額年額(12,252円) ÷ 拘束証拠金(27,390円)
= 約44.73%
計算の結果、年間利回りはなんと 約44.73% になりました。夢のような利回りですね。
夢のような複利効果
本記事の前提で投資を続けた場合、将来どのような結果になるか検証してみました。
以下は「 【深掘り】年間利回り10%超え!米国VIのショート戦略について 」と同じく、初期投資として10万円入金後、毎月1万円ずつ追加投資していき、ショートポジションを追加できる資金がたまった段階で都度ポジションを追加していった場合のグラフになります。
10年後 には元金130万円に対して時価総額は 2,800万円以上 、 13年後 には元金166万円に対してなんと 1億600万円以上 になります。億り人への夢も見えてきますね。
実際にはどこかでリーマンショックや新型コロナウイルスパンデミックのような金融危機が発生する可能性があり、その時点でロスカットされてしまうことが予想されるためこのシミュレーションの通りとはならないと思いますが、一時的(短期間)であれば投資資金の一部を本記事のような設定で運用することもアリかもしれません。
まとめ
夢のある考察では、リーマンショックや新型コロナウイルスパンデミックのような金融危機が起きなければロスカットされる可能性の低い値として、ロスカットレートを 40.00 に設定し、その場合の1ポジションあたりの拘束証拠金は 約27,390円 になります。
1ポジションあたりの価格調整額は年間 約12,252円 ですので、年間利回りは 約44.73% になります。
仮に初期投資10万円で開始して毎月1万円の追加投資を行った場合、時価総額は 10年後 には 2,800万円以上 、 13年後 には 1億600万円以上 になる計算になり、億り人への夢も見えてくる計算になります。
実際にはどこかでリーマンショックのような金融危機が発生してロスカットされてしまうことが予想されるため、もし本記事のような設定で運用する場合は高いリスクを認識した上で一時的な運用にとどめることが良いかと思います。
関連記事
米国VIの概要については、以下の記事で紹介しています。
米国VIショート戦略の考察について、以下の記事で説明しています。
LINE CFDの米国VIについては、以下の記事で紹介しています。
その他
Twitter始めました:
@astmanage
ブログの更新情報等を発信していますので、良ければフォローお願いします。